PEST→5フォース→SWOTの3段組み合わせ【外部環境分析の王道】
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外部環境を深く読み解くケースでは、PEST(マクロ)→5フォース(業界)→SWOT(戦略整理)の3段重ねが王道フローです。マクロの大きな潮流から業界の競争構造へと焦点を絞り込み、最後に自社視点のSWOTへ着地させる。「広く→狭く→打ち手」のズームインで、外部環境分析を戦略にまでつなげる方法を解説します。
この記事のポイント(TL;DR)
- PEST=マクロ、5フォース=業界、SWOT=自社。3段で「広く→狭く→打ち手」とズームインする
- PESTの潮流が5フォースの各力に影響し、その結果がSWOTのO/Tに流れ込む
- 外部環境(PEST・5フォース)はSWOTのO/Tに、自社分析はS/Wに集約される
なぜ3段で組み合わせるのか
3つのフレームワークは分析の「解像度」が異なります。粗い視点から細かい視点へ順に絞り込むことで、抜け漏れなく外部環境を捉えられます。
| フレームワーク | 分析範囲 | 問い |
|---|---|---|
| PEST | マクロ環境(社会全体) | 大きな潮流はどう動くか |
| 5フォース | 業界の競争構造 | この業界は儲かるか |
| SWOT | 自社の戦略ポジション | 自社はどう動くか |
PESTで「社会の大潮流」を押さえ、それが5フォースの「業界の力学」をどう変えるかを読み、最終的にSWOTで「自社の打ち手」に落とす。マクロの変化を見落とさず、かつ自社の具体策まで到達できる構造です。
PEST→5フォース→SWOTの連結フロー
ステップ1:PESTでマクロの潮流を押さえる
- Politics(政治):規制・税制・政策の変化
- Economy(経済):景気・為替・金利・所得動向
- Society(社会):人口動態・価値観・ライフスタイルの変化
- Technology(技術):技術革新・デジタル化・新素材
ステップ2:PESTの示唆を5フォースに反映する
PESTの潮流は、業界の競争を決める5つの力に影響します。
| 5フォースの力 | PESTからの影響例 |
|---|---|
| 新規参入の脅威 | 規制緩和(P)・技術の汎用化(T)で参入障壁が低下 |
| 代替品の脅威 | 新技術(T)が代替手段を生む |
| 買い手の交渉力 | 情報透明化(T)・価値観変化(S)で買い手が強くなる |
| 売り手の交渉力 | 原材料高(E)で供給側が強くなる |
| 業界内の競争 | 市場縮小(S・E)で既存企業の競争が激化 |
ステップ3:外部分析の結論をSWOTのO/Tへ集約
PEST・5フォースで導いた外部環境の結論を、SWOTのOpportunity(機会)/Threat(脅威)に集約します。ここに自社分析から得たStrength/Weaknessを加えれば、4象限が完成。最後はクロスSWOTで戦略仮説に変換します。
実践例:EV充電インフラ事業への参入
PEST(マクロ)
- P:脱炭素政策・補助金でEV普及を後押し
- E:電力コスト変動、初期投資の回収期間が論点
- S:環境志向の高まり、EV購入層の拡大
- T:急速充電技術・電池技術の進化
5フォース(業界)
- 新規参入:異業種(小売・不動産)の参入が活発で競争激化
- 買い手:EVユーザーは充電場所を選べるため交渉力が強い
- 業界内競争:場所取り(好立地)の争奪が激しい
SWOTに集約しクロスSWOTで結論
| プラス | マイナス | |
|---|---|---|
| 内部 | S:電力調達網・既存拠点・資金力 | W:EV顧客接点・小売運営ノウハウの不足 |
| 外部 | O:政策後押し・EV普及・環境志向 | T:異業種参入・好立地の争奪・回収長期化 |
結論(強み×機会):電力調達網と既存拠点という強みを活かし、政策追い風のいま好立地を先行確保する。ただし好立地争奪(脅威)が激しいため、参入するなら早期の拠点押さえが成否を分ける——とPEST→5フォース→SWOTが一本の論理で結論に到達します。
よくある失敗と回避策
| 失敗 | 回避策 |
|---|---|
| ①PESTを事実列挙で終える | 各項目を「だから業界にどう影響するか」まで言語化する |
| ②3つを並列に分析して接続しない | PEST→5フォース→SWOTの因果の流れを明示する |
| ③全項目を網羅して時間切れ | お題に効く要素に絞る(無関係なPは飛ばす) |
| ④SWOTで止まり打ち手に行かない | クロスSWOTで戦略仮説まで到達する |
Key Takeaways
- PEST(マクロ)→5フォース(業界)→SWOT(自社)の順に「広く→狭く→打ち手」とズームインする
- PESTの潮流が5フォースの各力に影響し、その結論がSWOTのO/Tに集約される
- 外部分析(PEST・5フォース)はO/Tに、自社分析はS/Wに振り分ける
- 各フレームワークは並列でなく因果でつなぎ、一本の論理として語る
- お題に効く要素に絞り、最後はクロスSWOTで戦略仮説に着地させる
よくある質問
PESTと5フォースはどちらを先にやりますか?
PESTが先です。PESTは社会全体のマクロ潮流、5フォースはその下の業界構造を見るフレームワークなので、大きな環境変化を押さえてから業界の競争力学に落とす順序が自然です。マクロ→業界→自社というズームインの流れを守りましょう。
3段すべてを使うと時間が足りません。省略できますか?
お題の焦点に応じて重みづけします。マクロ変化が論点なら PEST を厚く、業界の儲けやすさが論点なら 5フォースを厚く扱います。すべてを均等に網羅するより、効く部分を深掘りしてSWOTで戦略に着地させる方が高評価です。
5フォースの結論はSWOTのどこに入れますか?
業界の競争が激しい・買い手が強いといったマイナス要因はThreat(脅威)、競争が緩い・参入余地があるといったプラス要因はOpportunity(機会)に入れます。5フォースは外部環境の分析なので、結論は必ずO/T側に集約されます。
新規参入の是非を問うケースで特に有効ですか?
はい。参入是非のケースは「市場は魅力的か(PEST・5フォース)」と「自社は勝てるか(SWOT)」の2点に集約でき、この3段フローと相性が良いです。市場魅力度と自社適合度の両面から参入是非を論じられます。
学んだら、次は練習です
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