【フェルミ推定】日本の介護施設・デイサービス数を推定する【解法プロセス全公開】
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「日本の介護施設・デイサービスは何か所あるか」は、高齢化社会を背景にコンサル面接でも出題頻度が上がっているフェルミ推定の問題です。要介護認定者数を起点にした需要型推計と、施設種別ごとの定員を使った積み上げを組み合わせて解く手順を解説します。
アプローチ概観:高齢化社会の需要から逆算する
介護施設数を求めるには、「どのくらいの人が介護を必要としているか」という需要側から入るのが最も直感的です。
基本式:介護施設数 ≒ 施設利用者数 ÷ 1施設あたり定員
ただし介護サービスには「入所施設(特養・老健など)」と「通所サービス(デイサービスなど)」の2種類があり、定員も性質も異なります。この2種類を分けて積み上げることが精度向上のポイントです。
Step1:高齢者人口と要介護認定者数の推計
日本の総人口約1.24億人のうち、65歳以上は約29%(≒3,600万人)。さらに介護ニーズが高い75歳以上は約15%(≒1,850万人)と仮定します。
⚠️ 教育目的の推計例です。実際の数値とは異なります。
| 区分 | 人口 | 要介護認定率の仮定 | 要介護者数 |
|---|---|---|---|
| 65〜74歳 | 約1,750万人 | 5% | 約88万人 |
| 75〜84歳 | 約1,200万人 | 20% | 約240万人 |
| 85歳以上 | 約650万人 | 55% | 約358万人 |
| 合計 | — | — | 約686万人 |
つまり要介護・要支援の認定者数は約700万人と推計します。
Step2:施設種別と定員の整理
介護サービスは大きく「施設入所系」と「通所(デイ)系」に分類できます。
| 種別 | 代表例 | 1施設あたり定員 | 利用形態 |
|---|---|---|---|
| 入所施設 | 特別養護老人ホーム・老健 | 約60〜80人(平均70人) | 24時間常駐 |
| グループホーム | 認知症対応型共同生活介護 | 約9〜18人(平均12人) | 小規模入所 |
| 通所系(デイ) | デイサービス・デイケア | 約20〜35人(平均25人) | 日中のみ |
要介護者700万人のうち、どの割合が各サービスを使っているかを次のステップで積み上げます。
Step3:施設系・通所系を分けた積み上げ
700万人の要介護者の内訳を推計します。
⚠️ 教育目的の推計例です。実際の数値とは異なります。
| サービス種別 | 利用割合 | 利用者数 | 1施設定員 | 施設数 |
|---|---|---|---|---|
| 入所施設(特養・老健) | 15% | 105万人 | 70人 | 約1.5万か所 |
| グループホーム | 5% | 35万人 | 12人 | 約2.9万か所 |
| 通所系(デイサービス等) | 25% | 175万人 | 25人 | 約7万か所 |
| 合計 | — | — | — | 約11.4万か所 |
推計レンジ:9〜13万か所(中央値約11万か所)
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感度分析:要介護率と定員の組み合わせ
推計に最も影響するのは「通所系の利用割合」と「1施設あたり定員」です。
| 通所利用割合 | 定員20人 | 定員25人(基準) | 定員30人 |
|---|---|---|---|
| 20% | 約11万か所 | 約9万か所 | 約8万か所 |
| 25%(基準) | 約13万か所 | 約11万か所 | 約9万か所 |
| 30% | 約15万か所 | 約12万か所 | 約10万か所 |
参考値との比較と考察
厚生労働省の介護サービス情報によると、介護施設・事業所の総数は約22〜27万か所(訪問介護・居宅介護支援なども含む広義)とされています。今回の推計(11万か所)は通所・入所・グループホームに絞った「施設・事業所」であり、在宅サービス(訪問介護)を除いているため、乖離はほぼ合理的に説明できます。
面接では「今回の推計は通所・入所施設に絞っており、訪問介護などを含む全体では参考値の2倍程度になる」と補足できると論理の完成度が上がります。
面接での答え方のポイント
- 施設の種類を先に整理する:「入所施設・グループホーム・通所施設の3種類に分けます」と宣言してから計算すると構造が伝わりやすい
- 要介護者数の分解は丁寧に:「75歳以上で要介護率が急増する」という年齢依存性を言及すると洞察の深さを示せる
- 訪問介護との区別を意識する:「今回は施設型に絞っています。訪問介護を含めると施設数はさらに増える」と範囲を明示する
よくある質問
介護施設の種類が多くて整理しきれません。面接ではどこまで分類すればよいですか?
面接では「入所型(特養・老健)」「小規模居住型(グループホーム)」「通所型(デイサービス)」の3分類で十分です。細かい分類より、それぞれの定員規模の違いを的確に押さえる方が評価されます。
要介護認定率はどう設定しますか?
年齢によって大きく異なります。65〜74歳で約3〜5%、75〜84歳で約15〜25%、85歳以上で約50〜60%が一般的な目安です。面接では「年齢で段階的に上昇する」という構造を示すことが重要です。
訪問介護はカウントしますか?
問われている内容が「施設数」か「事業所数全体」かによって変わります。「介護施設」という表現なら入所・通所施設に絞って構いません。ただし答えた後に「訪問介護を含む場合はさらに〇万か所増える」と補足すると完成度が上がります。
少子高齢化で今後どう変わるかを聞かれたら?
「団塊の世代が75歳以上になる2025年以降、要介護者数が急増する見通しのため、施設数・事業所数もさらに増加が見込まれる」という方向性を示すと、業界トレンドへの理解が伝わります。
グループホームはなぜ定員が少ないのですか?
グループホームは認知症高齢者を対象とした小規模の共同生活型サービスで、制度上1ユニット5〜9人以内(最大3ユニットまで設置可)と規定されています。2012年の制度改正でそれ以前の2ユニット上限が3ユニットに緩和されました。面接で「なぜ小規模か」を説明できると業界理解の深さを示せます。
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